たった1ヶ月でProttはなくてはならないツールになった! - 面白法人カヤック

Prottインタビュー Vol.5

Tim Prott-08 / 21 / 2015-Interview

Prottインタビュー Vol.5

面白法人カヤック
意匠部・UI部・人事部 佐藤 ねじ さん
意匠部・UI部・人事部 越後 壮平さん
意匠部・UI部・人事部 中森 源さん
意匠部・UI部・人事部 割石 裕太さん

「Prottを導入したい!」と上司に掛け合った

——カヤックさんが全社的にProttを導入してくださったのは、今年の初めですよね。

佐藤 そうですね。クライアントワークで大型案件がドドっと重なって、これはプロトタイピングツールがないとやばいぞ、という話になりまして……。

越後 プロトタイプを使って認識合わせとかディスカッションができたら、という話になったんですよね。

佐藤 お試し期間を経て正式に導入を決めたのですが、その際、使用したメンバーの感想を集めてExcelにまとめ、「Prottがないと現場はしんどい、ぜひとも承認を!」と僕が会社に掛け合いました(笑)。

——おお、すごい! ありがとうございます!

佐藤 あらためて、たった一ヶ月でそれほどまでに「なくてはならないツール」になったというのはすごいことだと思いますね。普通、ツールを導入するときは「Skypeでもコミュニケーションは成立しているけれどSlackを導入してみよう」といったスタンスなのですが、Prottの場合は「Prottを導入したい! なくてはならない!」と強い思いがあって。意見をまとめて全社的に取り入れるというのは、初めてのパターンかもしれません。

割石 クライアントに確認を取る場合やちょっとしたプレゼンをするとき、Prottを使わないと「いや、使えよ」と怒られるくらいには社内で浸透していますよね。

——最初のフェーズでは、どのように広めていったのでしょうか。

佐藤 口承伝承です(笑)。ここにいるメンバーは比較的新しいツールを使ってみるのが好きなのですが、そうでもない人も当然います。慣れたやり方のほうが速いじゃないか、と。でも、Prottは「新しいものを使うのが苦手な人」でも、ちょっと触ったらすぐに使えるようになった。

割石 だから、「Prott、いいよ」という話が持ち上がってから浸透するまで、比較的早かったんじゃないかなと思います。

Kocri、Lobi、東京都現代美術館、Prottを使って開発したプロダクト

——Prottを使用して開発し、すでに世に出ているプロダクトはありますか?

中森 たくさんありますよ! たとえば、「みらいのこくばんプロジェクト」で作成したハイブリッド黒板アプリ「Kocri」。これはもう、Prottをバリバリ使いました。

——あんなに話題になったアプリをProttで!

佐藤 ぜひ触ってみてほしいのですが、このアプリ、スワイプやフェードイン、ドラッグなどのジェスチャーがほかのアプリに比べて圧倒的に多いんですね。

中森 動きを見ないと確信を持って前に進めないし、かといってすべてを実装してから確認していたらとんでもない時間がかかる。Prottの充実したトランジション・ジェスチャーと非常にうまくハマったケースとして印象的です。

佐藤 あと、世に出ているものだと、東京都現代美術館で開催された「ガブリエル・オロスコ展」のウェブページとか……。

割石 自社サービス「Lobi」のリニューアルもそうですね。がっつり遷移を変える大きなリニューアルだったので。

——自社サービスでもご使用いただいているんですね。ありがとうございます! 

Prottで共有したら具体的なフィードバックがもらえた

——チームで活用する以外に、Prottを活用しているシーンはありますか?

佐藤 クライアントへの確認ですね。それまでは静止画や資料を見てフィードバックをいただくしかなく、本当に完成イメージの共有ができているとは言いがたかった。「どう動くのかわからない」と困惑されたり、意思疎通がうまくできなかったりして。

——おお、それは大変ですね。

中森 それが、Prottを使えば「シェア機能」を使ってURLを送るだけで、先方のデバイスで実際に動くモノを見ていただける。

越後 ですから、フィードバックの精度がぐんと上がりましたね。静止画を見せて、「ふーん……なるほどねえ」という感じだったのが(笑)、イメージを伝えられる分、具体的なフィードバックをいただけるようになりました。

佐藤 Prottで動きを見られるということは、要は「デザインのリテラシーが同じくらいになる」のと近いのかなと感じます。だから、「うーん、そうじゃないんだけどな」というフィードバックがなくなったのかな、と。

——なるほど。リテラシーが同じくらいになる、というのは面白いですね。

佐藤 品質管理に厳しいクライアントさんや、複数クライアントさんとやりとりしなければならないケースでの認識合わせでは本当に重宝しましたね。

——カヤックさんは複雑な案件も多そうですからね……。

佐藤 いやあ、まあ、いろいろです(笑)。あと、直接お話しているクライアントだけでなく、彼らの上司やクライアントにも同じようにモノベースで体験していただけるので、妙な伝言ゲームのようにならないのも助かります。

——たしかに、クライアントの上司へは口頭で説明できるものではありませんしね。

割石 逆に、Prottのちょっとした引っかかりを「大丈夫?」って聞かれたりもしますよね。「あ、これ、プロトタイピングなんで」と説明しないとわからないくらい完成度が高い、とも言えますが。

佐藤 「ここまで出来上がっているんだったら、あとは早いでしょ?」って言われたり(笑)。「いやいや、ここからが長いんです」と。

——なるほど、そういったこともあるのですね。

佐藤 まあ、それはコミュニケーションの問題ですが(笑)。

カヤックのプロトタイピング文化

——もともと、カヤックさんにはプロトタイピング文化はあったのでしょうか?

割石 僕は、個人的にFlintoやInVisionを使っていました。それで、特に「ここがダメだ」というところもなかったのですが……。なんとなくProttを使ってみたら、これはいいぞ、と。そのまま移行してしまいました。

——他サービスと比較すると、どういった点に違いを感じましたか?

割石 うーん、たとえば、マルチジェスチャー機能。「Lobi」チームでは実際に業務のなかで使うことはなかったのですが、触ってみたときに「あ、これは新しいアイデアが生まれそうだなあ」と思いました。ほかにもプレゼンテーションモードだったり、細かいアニメーションだったりとできることが非常に多いので、触っているだけで楽しいですしね。
はじめはFlintoみたいにもっとシンプルに機能をそぎ落としたらいいんじゃないかと思っていたんです。

——なるほど。

割石 でも、使えば使うほど「ここから生まれる価値があるなあ」と考え直しました(笑)。

——よかったです(笑)。どういった方がメインでご使用されていますか?

佐藤 メインで使用しているデザイナーが15人いて、あとは大型の案件であれば進行管理役のディレクターがチェックするくらいです。
エンジニアをはじめとする他のチームメンバーは、対クライアントと同じく、URLをシェアしてプレゼンテーションモードで見てもらうことが多いですね。
ただ、ワイヤーフレーム機能が追加されたことで、今後使う人はもっと増えていくだろうと思います。

——そういえば、カヤックさんからは先日もユーザーサポートにメッセージをいただきましたよ。

佐藤 へえ、誰だろう。使い方の質問ですか?

——いえ、「Prott、激アツ!」と……。

佐藤 ……ああ。ほんとすみません。使っているうちに高揚したんでしょう。フィードバックという言葉を教えておかないと。

——いえいえ、嬉しかったです(笑)。

アイデアが広がる!チームで使う、オーガナイゼーション

——カヤックさんはProttのエンタープライズプランをご使用いただいていますが、チームで使う上で使用感はいかがですか?

佐藤 「オーガナイゼーション」で会社内全体のプロジェクトが一望できるがいいですね! 

越後 今までは他のプロジェクトが何をしているのかあまり知る機会がなかったのですが、リリースされる前から「あ、こんなの作っているのか」と閲覧できますから。

割石 そうそう。インスピレーションが広がるし、何よりわくわくします! ざっと見るだけでも「これ、いいな」「もっとこうしたらいいのに」と気づきを得られますし、それをフィードバックすればお互いに刺激にもなりますしね。

——Prott導入までは、他のプロジェクトが何をしているのかあまり関知できなかった?

佐藤 そうですね。カヤックでは週に1回ミーティングを開いていますが、そこだと時間も限られているし、他のチームメンバーとあれこれコミュニケーションがとることもあまりなかったんです。

割石 画面を見てもらうにも、いちいちキャプチャをとらなくてはならず、手間もかかりますから。

佐藤 それが、Prottで作ったプロトタイプの入ったデバイスを持って席に行けば、UIに造詣の深いメンバーに気軽にアドバイスをもらえるようになった。とくに、割石のいるサービス系はUIに特化してこだわっていますから、いろいろと学ぶことも多くて。

中森 社内ナレッジの共有をする上でも、Prottは一役買っていますね。

最後に

——では、最後にメッセージをお願いします!

割石 個人的に、Prottのキャラクターが可愛くて大好きです。もっと押し出してほしいし、できればキャラクタービジネスなんかも……。

佐藤 えっ。そこ?(笑)

——まさかの、Robo ProttとTim Prott推し。

中森 でも、そのキャラクターの動きひとつとっても、細かいところまで考えられているサービスだと感じますよね。

佐藤 たしかに。僕は、とにかく「Prottよ、永遠に」ということですね。長く続けて、どんどん進化していただきたいなと思います。なくてはならないツールなので、ぜひ、がんばってください!

——ありがとうございました!