Prott User Meetup vol.17を開催しました!

FinTech特集

Tim prott author

Tim Prott-04 / 10 / 2017-News

ProttはUser Meetupを定期的に開催して、サービスの開発・改善に欠かせないユーザーの皆様の声を直接聞く機会を大切にしています。また、ユーザー同士でProttの活用方法を共有することもUser Meetupの目的のひとつです。

今回は2月23日に開催したPrott User Meetup Vol.17 Powered by MIZUHO「FinTech特集」のレポートをお届けします!

今回は場所を変え、FINOLABで開催!

普段は弊社グッドパッチのオフィスで開催しているPrott User Meetupですが、今回はFinTech特集ということで、みずほフィナンシャルグループ様と共催し、「FINOLAB」にて開催しました。

FINOLABは、「日本に世界最高のFinancial Innovationが生まれる土壌・環境・エコシステムを創ろう」という想いのもと、FinTechスタートアップやステークホルダーが集い、イノベーション創発、エコシステム形成、事業環境向上に向けた取り組みを行う拠点です。

User MeetupはFINOLABのメンター「FINOVATORS」のメンバーでもある株式会社みずほフィナンシャルグループの大久保光伸さんのご挨拶とともにスタートしました!

みずほフィナンシャルグループ チーフデジタルストラテジスト 大久保様

大久保さんよりみずほフィナンシャルグループにおけるイノベーションへの取り組みをお話いただきました。大久保さんが所属している「インキュベーションPT」部門はFinTechに特化した新しい組織だそうです。みずほ様が力を入れている8つの事業領域をお話いただきました。

(大久保様講演資料より一部抜粋)

その注力している事業領域の中で、特に「AI」「ビッグデータ」「ブロックチェーン」においてユーザー体験(UX)が密接に関わってくるとのこと。みずほフィナンシャルグループ様では、より豊かなユーザー体験を顧客に提供するためにも、APIを用いたオープンイノベーションを促進しています。具体的に、セキュアなIoT決済を実現すべく株式会社ソラコム様と共同で実証実験も始めているとのことでした。「今後もみずほAPIを用いた事例を増やし、金融イノベーションを促進していく」と熱い言葉で締めていただきました。

トークセッション① 個人型確定拠出年金ナビ「MYDC」でのPrott活用事例|株式会社お金のデザイン

最初に登壇いただいたのは、株式会社MYDC プロダクトマネージャー 天明 ルイス 栄一郎さん。『 iDeCo(個人型確定拠出年金)を誰でも簡単に、スマホで』をコンセプトに、どこよりもカンタンにiDeCoの手続きができるサービス「MYDC」を提供しています。MYCDさんは、グッドパッチのクライアントワークとしてお手伝いさせていただいたこともあり今回はグッドパッチのデザインプロセスと合わせて、その中でどのようにProttを活用して開発を進めていったのか、その裏側をお話しいただきました。

冒頭、天明さんは「MYDCを開発していくにあたって2つの課題があった」と言います。その課題とは、1.やりたいことが多すぎる、2. ITリテラシー格差 の2つ。

FinTech系のスタートアップには、金融業界に精通した方の経験が活きるということもあって若者だけでなく、さまざまな年代の方がいるそうです。そのため、 iDeCo(個人型確定拠出年金)のサービスといってもリテラシーの差からサービスへの課題感が異なり、シミュレーション機能を追加したいという社内要望や、知識系コンテンツの追加など、やりたいことがたくさんあったとのことです。

そんな課題を乗り越えるために、 天明さんはプロダクトマネージャーとして3つのことを実践しました。

1. ブレない軸を作る
2. PRD(Product Requirement Document)をまとめる
3. 優先順位を決める

まず自分たちはどんなサービスを作りたいのか、それを実現するために必要な機能は何か、などを決め、開発の下地を作っていったのです。

ある程度、土台が固まった段階でMYDCの開発を進めていったそうですが、グッドパッチのデザインプロセスに精通したクライアントワークのメンバーとProttが活躍してくれた、と天明さんは言います。

デザインプロセス
1. ざっくりと要件定義
2. プロトタイプを作成し、フィードバックをもらう
3. 導線を整理する
4. 新たなプロトタイプを作成
5. 再び、フィードバックをもらう

アイデアをプロトタイプに落とし込んではフィードバックをもらう、というサイクルで開発を進めていくことで、メンバー全員の認識を一致させることができ、リテラシー格差も埋まったそうです。「Prottを使って本番に近い画面を見せることで難しい説明が必要なくなった」と天明さんは振り返ります。

フィードバックのもらい方は “個別にシェア” と “集まってレビュー” の2通りを実践。個別にシェアについては、Prottのシェア機能を活用してURLを全員に共有し、自らフィードバックをもらいに行ったとのこと。自分からフィードバックをもらいに行く姿勢が大事とのことでした。一方、集まってレビューについては、定期的に全員が集まる場を設け、そこでProttをスクリーンに映しながらディスカッションを重ねたそうです。

このようにチームメンバーを巻き込んで、アイデアの仮説・検証を繰り返すプロトタイピングを行うことで理想的なプロダクト開発が行えたそうです。

最後に、Prottを活用したプロダクト開発の感想を天明さんはこう述べられました。「プロトタイピングツールを使うことでフィードバックを何度ももらえて、途中で軌道修正をすることができましたし、説明コストも減りました。またアイデアを素早く形にすることで学習機会が増やせたので、Prottはプロダクト開発の現場に欠かせないツールだと思います。」

トークセッション② HCD(Human Centered Design)プロセスにProttを組み込む|楽天証券株式会社

続いては、楽天証券株式会社 マーケティング本部 カスタマーエクスペリエンス部の川合恵太さん、 光井英子さん、佐藤康介さんにご登壇いただきました。今回、カスタマーエクスペリエンス部としてどのようにProttを活用し、組織的にUI/UXの向上に取り組んでいるのか、普段なかなか聞くことのできないHCDプロセスの詳細をお話いただきました。

現在、Prottをご活用いただき、ユーザー視点に立ったプロダクト開発を行っている楽天証券様ですが、以前はUI設計・制作の段階で課題を抱えていたそうです。


1. 開発側のロジックによる設計

プロダクト開発は商品知識のあるメンバーがチームを組み、効率的に開発を進めていくのが理想的ですが、かつてはユーザー視点、ターゲットとゴールも不明確な状態で開発を進めている状態でした。

2. 商品・部門に個々の制作

1の結果、サービス間で一貫性のないUIが設計され、その都度制作するといったことに……。ユーザー視点に立てないどころか、社内にデザインのルールがなく、統一感を持って開発に臨めていなかったそうです。

その状態を変えるべく、楽天証券様は『ユーザー視点のチェックプロセス』、『デザインのルールの仕組み化とプロセス』を導入することにしました。

ユーザー視点のチェックプロセスの導入

ユーザー視点のチェックプロセスを導入するにあたって、楽天証券様はターゲット・コンセプト定義、仮説・検証方針策定、プロトタイピング・ユーザーテスト、結果考察・対応方針策定という4つのフェーズを定義。これに基づいてUI設計を進めていくことにしたのです。

①ターゲット・コンセプト定義
ここでは誰に、どんな価値を、どのように提供するのか。プロダクト開発の根幹とも言えるユーザーにとっての価値を明確させるために、定量・定性の両面で事前調査を行っていたそうです。

②仮説・検証プランの策定
事前調査をもとに、続いては利用シーンやタッチポイントはどこかなど、ユーザー行動の仮説を立てていくことに。それに加えて、仮説を検証するプランも策定します。

③プロトタイピング・ユーザーテスト
仮説・検証プランを策定したら、その仮説が正しいのか。そしてユーザーに受け入れられるのかを検証するためにProttを使ってプロトタイピングを実施。実際に触れるものを用意し、ユーザーテストを行っていきます。

④結果考察・対応方針策定
ユーザーテストを行ったら、検証結果を考察。新たな発見や課題をもとに、要件やUI設計の見直しや改善を図り、より良いプロダクトにしていくのです。

実際、楽天証券様では2016年の1年間で39個のプロジェクトでユーザーテストを実施。被験者数は150名を超え、180個もの課題を抽出することができたそうです。

また、ユーザー視点のチェックプロセスを導入するにあたって、社内プロセス・ルールとして全社的に取り組むこと。また、Prottの活用によるスピーディーなユーザーテストなど実運用に耐えうるプロセス、仕組みにすることが大切になるとのこと。

デザインのルールの仕組み化とプロセスの導入

ユーザー視点に立ったUI設計ができたら、次は開発です。楽天証券様はこれまで、商品・部門ごとに開発が進められていましたが、開発フローをモジュールの作成、フィードバック、デザインレビュー、CSSフレームワークという4つのフェーズに切り分け、デザインのルールを仕組み化。これにより、商品・部門を横断して統一されたUIを実現されました。

①モジュールの作成
ここではSketchを使い、UIパーツ・テンプレートを定義することでUIの一貫性を担保。ユーザビリティの向上を図っていったとのこと。

②フィードバック
UIパーツ・テンプレートの定義を終えたら、ZeplinでUIパーツ・テンプレートを共有。また各プロジェクトのデザインレビューを行うことで、案件間でのデザインレビューの共有、レビューによる品質管理だけでなく、UIの細かい部分までメンバー間でディスカッションできるように。

③デザインレビュー
こうして細かい部分まで詰めたデザインをProttにアップ。Sketchと連携していることもあってスムーズに書き出すことができ、スピーディーに進められていったそう。実機で画面遷移などの使用感を確認し、ステークホルダーにレビューを行ってもらいます。

④CSSフレームワーク
最後はモジュールに則ってCSSフレームワークを作成。それをもとにフロントエンドの実装を行っていきます。フレームワークを作成しておくことで、デザインの再現性が向上するだけでなく、フロントエンドの実装も効率化していくとのこと。

デザインのルールの仕組み化とプロセスの導入もUIデザインを定義することに加え、ユーザー視点のチェックプロセスの導入と同様に実運用に耐えうるプロセス、仕組みにすることが重要。そういう意味では、Prott、Sketch、Zeplinが連携できることは非常に大きかったそうです。

その後の質疑応答では、楽天証券カスタマーエクスペリエンス部部長の正田様にもお話を伺い、UI/UXの向上に組織的に取り組むポイントや社内文化についてお話いただきました。

一般社団法人FinTech協会(NTTデータ経営研究所) 桜井様

MYDC様、楽天証券様の講演が終わった後は、一般社団法人FinTech協会 事務局長の桜井駿様からご挨拶をいただきました。

桜井さんは『決定版 FinTech』の著者でもあり、NTTデータ経営研究所に勤める傍ら、一般社団法人FinTech協会の事務局長を務めています。今回は「お金とデザインの関係」という題でお話いただきました。

一般社団法人FinTech協会は「Supporting the expansion of the FinTech Ecosystem in Japan」を使命に2015年9月に設立されました。活動自体は2014年より定期的なイベント開催をしていたそうです。日本のFinTechスタートアップ企業及びFinTechエコシステムの成⻑を支援し、消費者により便利で役に立つ金融サービスの提供を目指すとのこと。

2017年1月末でベンチャー約70社。法人会員は約130社までにのぼり金融機関をはじめとし、日本を代表する様々な企業が参画しています。

お金とデザインの観点では、金融は関わる人が多い分、複雑性が高い事を述べました。「みずほ銀行は2400万口座、つまり日本の5人に1人は口座を持っているような状況であり、身近だからこそイノベーションを起こす余地がまだまだある。このFINOLABでのイベントが次に繋がるよう、参加者同士でぜひ話しましょう!」との言葉で締めていただきました。

Prott Update News!

Prottエンジニアリングマネージャーの杉原より、最近のProttのアップデート情報や今後開発予定の機能について説明させていただきました。また、よりProttをセキュアに使っていただくために利用できるProttの機能や活用方法を紹介させていただきました。詳細は以下のスライドをご覧ください!

懇親会

お越しいただいた皆さまはProttチームとの交流だけでなく、参加された皆さま同士での交流も活発で会場は大いに盛り上がっていました!

以上、Prott User Meetup vol.17のレポートでした。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

私たちProttチームは、今後もユーザーの皆さまと一緒になって開発・改善を進められるよう、User Meetupを開催する予定です!

こちらのイベントページにある「メンバーになる」ボタンを押していただけると、今後Meetupを開催する際にお知らせが届くようになります。

Prottのことをあまり知らないという方も、過去に参加したことのある方も、是非お気軽に遊びに来てください!